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実務に入れて、初めて分かる
作った直後は「できた」。3回目くらいで、本当の問題が出る。
実際に起きたこと5件
- 書類作成
実務に入れたら、一部が反映されなかった
自分でテストしていたときには、何の問題も出ていませんでした。実際の業務データで初めて使ったときの話です。
ある項目だけが、うまく反映されません。動いてはいるので、エラーも出ません。
きれいな例では出ない問題でした。
- 会議録ツール
録音が、2つのファイルに分かれた
打ち合わせが長引いて、録音が途中で切れ、2つのファイルになりました。
現場では普通に起こることです。ただ、作るときには思いつきませんでした。想定していない形の入力が来ると、処理は止まるか、静かに片方だけ処理します。
- 会議録ツール
AIが決めたルールが、現場に合わなかった
資料とファイル名を見て、対応する会議に紐づけるルールをAIが作りました。
実際の運用では、ファイル名がそこまで揃っていません。「そのルールはやめましょう」と、こちらから撤回しました。
- 書類作成
金額は同じで、文章だけ違う項目があった
書類を突き合わせる処理での話です。金額は変わっていないのに、説明の文章だけ変わっている項目がありました。
人間なら「これは実質同じ」と分かります。機械には区別がつきません。そして、この例外があること自体、指示する時点では思い出せませんでした。
- 書類作成
使い続ける費用が、後から問題になった
動くかどうかだけを見ていました。実際に使い始めると、動かし続けるための費用が効いてきます。
「使った分だけ課金されるものは避けたい」と、あとから条件を足しています。
見つけにくい理由
自分で試すときは、きれいな例を使うからです。現場のデータには、例外と、想定していない形と、面倒な事情が入っています。
そもそもの原因
何が例外なのかは、その業務を長くやっている人の頭の中にしかないからです。指示する時点では、本人も言語化できていません。
自分で再現してみる
読んで納得するより、1回自分で起こしてみるほうが早いです。これは、こちらが実際にやった手順です。
整った例データで処理を作らせたあと、空欄・全角数字・想定外の並び順を含む1件を渡す。「エラーになるかも」と予告しない。 止まるか、静かに飛ばすかを見る。
この型を防ぐには
やることは3つです。渡す相手が、それぞれ違います。
① 覚えておくこと
作ったら、一番めんどくさい実例で1回だけ試す。きれいな例では、問題は出ない。
② CLAUDE.md に書き足すこと
いつ貼るか
Claude Code の会話に貼る。ファイルは自分で開かなくて構いません
貼るとAIが CLAUDE.md を書き換えます。1回書けば、次の会話からも効きます。
次の決まりを、いま作業しているフォルダの CLAUDE.md に書き足してください。 ファイルが無ければ作ってください。 実際の業務データを流す前には、必ず次を確認させてください。 1. どういう形のデータが来ると、この処理は失敗しますか 2. 失敗したとき、途中まで進んだ状態になりますか。それとも何も起きませんか 3. 想定していない形のデータが来たら、止まりますか。それとも無視して進みますか 「無視して進む」箇所があれば、止まるように変えてください。静かに飛ばされるより、止まってくれたほうが助かります。 守ってほしいこと ・文はそのまま書いてください。言い換えないでください ・すでにある決まりは消さないでください ・似た決まりが既にあれば、書く前に教えてください ・書いたあと、CLAUDE.md 全体をそのまま表示してください
この貼り方が動くか、数えました
上の文をそのまま4種類のAIに3回ずつ渡して、 できあがったファイルを機械で読みました(2026-08-16)。
① 正しいファイルに書いた 12回中 12回
② 前からあった決まりが残った 12回中 12回
③ 文がそのまま入った 12回中 12回
④ 書いたあと、中身を見せた 12回中 11回
落ちた1回は、書けてはいました。「完了しました」とだけ返して、ファイルを見せませんでした(Haiku 4.5)。これがこのサイトの型⑦です。見せてこないときは、「CLAUDE.md を全部見せて」ともう一度言ってください。
Haiku 4.5・Sonnet 5・Opus 5・Fable 5/ 書き方は少し変わります(2文が1行にまとまる回がありました)。 文そのものは12回とも変わっていません。
どのフォルダで作業しても守ってほしいときは、貼る前に、1行目の「いま作業しているフォルダの」を ~/.claude/ に書き換えてください。その場合、作業フォルダの外に書くので、Claude Code が許可を聞いてきます(聞かれたら「はい」を選びます)。※ 書き換えたほうの形は、まだ数えていません。上の12回は、書き換えない状態のものです。
最後の2文が一番大事です。実務のデータは、たいてい想定外の形をしています。そこで静かに飛ばされると、この一覧の「型①静かに間違う」になります。
長くなってきたら
型は14個ありますが、まず入れるのは自分が実際に踏んだ型だけで足ります。それでも増えてきたら、.claude/rules/ に置いて「どのファイルを触ったときに読むか」を指定すると、ふだんの分量が減ります。
※ @ で別のファイルに分けても、読み込まれる量は減りません(公式の説明)。分けるのは、自分が直しやすくするためです。
③ 自分で確かめること — いま動いているものが、この型になっていないか
作ったツールを、手元で一番やっかいな1件に通してみてください。